カラコンの健康被害を避けるための正しいお手入れの仕方はこれ

カラコンは瞳の大きさや色を変えて見せて簡単にイメージチェンジがはかれるファッションアイテムとして人気です。

しかしカラコンは自分の目に合ったものを選んで正しくお手入れしないと目にトラブル・障害を引き起こしてしまいます。

気軽に使えるカラコンですが、通常のコンタクトレンズと同様取り扱いには十分注意しなければなりません。

カラコンのお手入れの仕方を見てみましょう。

カラコンはどんなもの

カラーコンタクト、略してカラコンとはコンタクトレンズの一種です。

瞳に色を付けたり大きく見せて、ファッションやおしゃれのために用いられています。

ソフトレンズの瞳孔の周りにあって瞳孔の大きさを調節する虹彩を覆う部分を着色する事で色付きのコンタクトレンズにしています。

目の色は虹彩で決まっているので、これで目の色を変える事が出来るわけで着色部分のサイズを変えて目を大きく見せる事もできます。

カラコンは元々は無虹彩眼や虹彩欠損、白内障といった障害に対する治療用として使われていて19世紀ごろ作られたのが最初です。

その後色付きのレンズが開発され使い捨てレンズが作られるようになって、1980年頃からファッション用での利用が増え始めました。

現在でも視力矯正など医学目的で使われるものもありますが主にファッション用に使われています。

かつては粗悪なものも多く健康被害を引き起こしたため2009年に薬事法、2011年に高度管理医療機器に指定され国から製造販売承認を受けなければ販売できなくなりました。

カラコンとコンタクトレンズの違い

カラコンは先に説明したように着色料を加えているためコンタクトレンズより厚みが増しています。

このため「目がゴロゴロする」とか「圧迫感がある」などカラコンの方が目に負担をかけやすくなりがちです。

カラコンは酸素透過率(レンズを通して酸素がどれくらい眼球に行き渡るかを表す指標、単位はDk/t)がコンタクトレンズより低くなっています。

コンタクトレンズの場合は約26Dk/tから175Dk/t程度ですがカラコンは約8Dk/tから約33Dk/t程度しかありません。

酸素が不足すると最悪角膜の細胞が死滅します。

長時間カラコンを使用する事はこの点からも危険です。

また着色料がある事でカラコンの場合は着色料が落ちないように気をつけて手入れをする必要があります。

これは使い捨てタイプを使えば問題になりませんが、使い捨てはコストがかかるという問題があります。

着色料が剥がれ落ちた状態で使用するとまぶたの裏や目の表面が傷ついてしまい眼球が炎症を起こす事があります。

健康被害について

カラコンは気をつけて使用しないと様々な健康被害を引き起こす恐れがあります。

特に酸素透過率の低さと着色料が落ちる点が問題です。

カラコンの着色料は金属の色素を使っている事が多いので金属アレルギーを持っている人は特に注意する必要があります。

カラコンでは次のような障害・問題が起こっています。

  • 角膜内の細胞の破壊
  • 角膜内皮細胞が死滅
  • 角膜新生血管の生成
  • アカントアメーバ角膜炎
  • アレルギー性結膜炎

アカントアメーバは土・水道水などに住む原生生物で普通は角膜に侵入できませんが酸素不足によって傷ついた角膜にはこのアメーバが侵入し角膜炎を起こします。

カラコンを正しく手入れしていないとこれがレンズ上で繁殖し弱った目に侵入して障害を引き起こします。

カラコンで目に問題がおこった人の多くはアレルギー性結膜炎で、これは目に細菌が感染する事で瞼の裏側に炎症がおきる病気です。

安全に使う方法

安全にカラコンを使うために最も大事な事は眼科で相談・検査を受ける事です。

次に細菌の繁殖や着色料が落ちる事による障害を避けるため正しく手入れをしましょう。

以下ではお手入れの方法や必要なものについて説明します。

カラコンのお手入れに必要な物

カラーコンタクトの洗浄・お手入れに必要なものとしては以下の物が必要です。

  • 洗浄液
  • 保存液
  • タンパク質除去剤
  • 保存用のレンズケース

なお洗浄剤や保存液、タンパク質除去剤の機能を合わせ持ったものもあります。

洗浄液はカラコンを洗う時に使うもので保存液やタンパク質除去剤は最後に消毒を行うとき使うものです。

それぞれ正しい手順と使い方をする必要があります。

カラコンはソフトレンズの一種ですが、このタイプは汚れ以外にレンズそのものの性質上雑菌やカビなどが繁殖する可能性があります。

そのため洗浄や消毒は必須です。

洗浄液について

洗浄液にはカラコン専用として販売されているものがあります。

ですがカラコンの洗浄にはカラコン専用のものだけでなくコンタクトレンズ用のものを使っても問題はありません。

ただしカラコンには使用できない洗浄液や保存液もあるので心配ならカラコン専用のものを選ぶのがおすすめです。

選び方

まず最初に気をつける点はコンタクトレンズの洗浄液にはハードコンタクト用とソフトコンタクト用がある事です。

カラコンはソフトコンタクトなのでソフト用の洗浄液を選ばなければなりません。

洗浄液にはいくつか種類がありますが過酸化水素系のものはカラコンに使ってはいけません。

過酸化水素系洗浄液は強い消毒力を持ちますがカラコンの場合はカラコンの色素が溶かされてしまう恐れがあるためです。

以前は洗浄液の他に保存液を用意する必要がありましたが現在はMPS(マルチ・パーパス・ソリューション)タイプという保存液と消毒作用を合わせ持った商品が主流となっています。

MPSについて

元々使い捨てでないコンタクトレンズは煮沸器で何本もの薬液で煮沸消毒をしていました。

この方法は消毒の観点からは安心できますが手入れがとても大変です。

この点MPSタイプの洗浄液は洗浄・保存・消毒をこれひとつで出来るのでとても楽です。

長所としては操作が簡単で消毒効果も持続性があってレンズへの影響(カラコンが傷つけられたり色素が損傷を受けるなど)が少ない点があります。

ただし消毒効果が弱いので正しい手順で洗浄を行わないと真菌、アカントアメーバの繁殖を許す事になりアカントアメーバ角膜炎を引き起こして最悪の場合失明します。

消毒効果が弱いのでMPSではこすり洗いが必要になります。

つけおき洗いではないので注意してください。

最近MPSとコンタクトレンズの間には相性があり相性の悪い組み合わせの場合黒目(角膜)に傷がつく事がある事がわかってきました。

自分で色々なMPS洗浄液を試してみるのもよい組み合わせを見つける方法ですが、眼科医に相談するのが確実なのでおすすめします。

お手入れの手順

  1. まずは石鹸で手を洗って清潔な状態にします。
  2. また爪なども事前に切っておきましょう。
  3. それからカラコンを外して手のひらにのせます。
  4. 洗浄液を手のひらに注ぎます。
  5. レンズを人差し指を使って優しく擦り洗いします。
  6. MPSを使う場合なら5~6滴をつけ片面20~30回こすり洗いします。
  7. MPSは消毒効果が低いのでそれをカバーするため擦り洗いが必要です。
  8. なお布や綿棒を使うとレンズが傷つくので指以外は使わないでください。
  9. 次に汚れた洗浄液を捨て新しい洗浄液を注いですすぎ洗いをします。
  10. レンズの表裏を十分すすいでからコンタクトレンズケースに移します。
  11. コンタクトレンズケースに保存液・タンパク質除去剤を注いで4時間以上放置して消毒します。
  12. 洗浄・消毒が終わった後はレンズケースの手入れをします。
  13. 保存液は使いまわすことなく捨てます。
  14. 次に流水で洗い水けを切ったあとは自然乾燥させます。
  15. 水分が残っている場合アカントアメーバが繁殖する可能性があるので気をつけてください。
  16. ケースは1から3か月おきに新しい物に交換してください。

洗浄についての注意点

コンタクトレンズは水道水で洗わず専用の洗浄液で洗ってください。

水道水の中にはアカントアメーバがいる事があり、これがレンズに付着・繁殖して健康被害を引き起こす可能性があります。

またカラコンが水を吸って変形する事もあります。

まとめ

カラコンは自分の目に合った物を選んで正しく手入れする必要があります。

お手入れする時は昔ながらの煮沸消毒が一番安全なのですがとにかく手間がかかります。

最近はMPSタイプの洗浄液があるので、これを使えば洗浄から消毒まで簡単に出来ます。

ただしこのタイプは消毒効果が弱いのでその点に気をつけた洗浄が必要になります。

煮沸に比べればはるかに楽ですが、これでも面倒であれば使い捨てタイプを使いましょう。